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ver1.1のバックテスト結果レポート ― 改善の手応えはあったのか?

前回、改善案を盛り込んだ「全自動マネーマシン ver1.1」を完成させました。
今回はそのEAを、EURZAR(ユーロ/南アフリカランド)に対してバックテストを行い、実際の効果を検証してみました。

結果はというと、劇的な勝利とは言えないものの、ver1.0と比べて改善の兆しありという印象でした。


テスト環境・条件

  • 通貨ペア:EURZAR
  • 期間:2021年1月〜2024年10月(約4年)
  • 時間足:H1(1時間足)
  • 初期証拠金:100,000 USD
  • ロット:0.01(固定)
  • TP:ATR × 1.8 / SL:ATR × 1.0
  • エントリーロジック:MAクロス+ADX+RSIのフィルター付き
  • エントリー時間:日本時間17:00〜翌2:00

バックテスト結果まとめ

項目数値
最終残高99,976.90 USD(▲23.10 USD)
総損益-23.10 USD
総トレード回数7回(非常に少ない)
最大ドローダウン非常に小さい(明確なDDなし)
損益曲線ゆるやかな減少 → 横ばい傾向

改善点と評価

✅ 改善された点

  • 余計なトレードが激減(ver1.0では200回以上 → 今回7回)
  • だましエントリーが大幅に減り、DDがほぼゼロ
  • ADXとRSIによる相場判定がある程度機能

❌ まだ足りない点

  • 勝率が伸びず、損小利大でも負け越し
  • トレード回数が少なすぎて収益にならない
  • タイミングが噛み合わないと“何もしないEA”になってしまう

ログから見えた動き

  • 多くの期間でフィルターが働き、エントリーを見送り
  • 入ったトレードも、数pipsの逆行で損切りされるパターン多数
  • エントリーしたポジションはしっかりTP/SLが設定されており、ルール通りには動作していた

今後の改善アイデア(ver1.2へ)

  • “待ちすぎない”エントリー条件の設計(過剰な絞り込みを緩和)
  • 複数通貨対応(ポートフォリオ分散)による機会増加
  • スワップ狙い通貨(EURZARなど)に適した保有戦略を導入
  • 保有時間・時間足の見直し(H4やD1も検討)

おわりに

ver1.1では、「無駄なエントリーを減らす」という目標はある程度達成できました。
ただし、“勝てるEA”にするには、チャンスを逃しすぎない設計バランスが必要だと感じています。

次回は、複数通貨対応のver1.2の設計と実装方針を記事にしていきます。