前回、通貨別ロジックを導入した「ver1.3」のテストにより、柔軟性は向上したものの、
まだ「環境の変化に対応できない」「マーケットクローズで注文が弾かれる」などの問題が残っていました。
ver1.4では、これらを踏まえて、EAの自律的な対応力と、実運用での安定性を強化していきます。
ver1.4で改善・追加予定の機能
✅ 1. マーケットクローズ対策
問題点:
- 市場が閉じている時間帯にエントリーを試みてしまう → エラー連発
改善策:
SymbolInfoSessionTrade()
を用いて取引可能時間を事前チェックTimeCurrent()
を参照し、日またぎや週またぎの注文抑制を実装
✅ 2. 通貨ごとの稼働時間/曜日フィルター
目的:
- 通貨特性に合わせて「動く時間帯・避ける曜日」を設定
例:
通貨 | 稼働時間 | 避ける曜日 |
---|---|---|
EURZAR | 16:00〜22:00 | 金曜日 |
GBPJPY | 18:00〜23:00 | なし |
USDCHF | 20:00〜01:00 | 月曜日 |
対応内容:
TimeDayOfWeek()
+TimeHour()
で通貨別に稼働判定
✅ 3. ドローダウンで自動停止(通貨ごと)
目的:
- 明らかに負けすぎている通貨を一時的に停止し、全体の損失を防ぐ
仕様案:
- 通貨ごとの「累計損失」が
-30USD
を超えたらその通貨は運用停止 - 指定時間(例:24時間後)または週単位で自動復帰
✅ 4. モード自動切替(AI風)
概要:
- トレンド発生時 → 強気モード(TP拡大/回数増加)
- レンジ検出時 → エントリー抑制または逆張り戦略に切替
実装候補:
- ボラティリティ+ADX+MA角度で相場環境を分類し、
Mode = Normal / Aggressive / Silent
を切替
今後の開発ロードマップ(ver1.4以降)
バージョン | 改善点 |
---|---|
ver1.4 | 市場時間&曜日対応、DD停止 |
ver1.5 | 通貨ごとのAIモード進化 |
ver1.6 | 自動最適化フィードバック対応 |
ver2.0 | 実運用前提の全自動分散構成 |
おわりに
ver1.4は、「勝つためにどうするか」ではなく
「負けないためにどう判断するか」を磨くバージョンです。
次回は「ver1.4バックテスト結果」をお送りします!